ボールを見る「目」はどう鍛える? 気鋭の野球教室が取り入れるトレーニング法
リズムトレーニングのインストラクターと元DeNA捕手が指導するGXA野球教室
投球にタイミングを合わせる、打球を追うなど、野球では「目」が重要な役割を担う。横浜市の「GXA野球教室 神奈川・横浜戸部校」では、スポーツリズムトレーニングに加えて、脳のトレーニングと運動を組み合わせた「ライフキネティック」や目のトレーニングも取り入れている。少年野球の子どもたちでも、認知機能や判断力、集中力が磨かれるという。
「GXA野球教室 神奈川・横浜戸部校」に通う少年野球の子どもたちは、元DeNA捕手の西森将司さんから指導を受けている。ただ、教室で学ぶのは直接的な野球の技術だけではない。スポーツリズムトレーニングやライフキネティック、目のトレーニングを通じて、基礎的な運動能力を向上させている。
野球教室では西森さんの他に、専門的な指導者も。渡辺智典さんは、一般社団法人「スポーツリズムトレーニング協会」(略称STAR)認定のインストラクターで、脳科学やメンタル面にも精通している。子どもたちへの指導の1つに、1から50までの数字がランダムに書かれた紙を使う方法がある。
紙には大きさの異なる1から50までの数字が不規則に配置されており、子どもたちは指を使わず目だけで1から順番に探していく。制限時間は1分半。ど真ん中にある数字や大きな数字を見逃してしまうなど、簡単そうで意外と難しい。渡辺さんは「野球でも必要な距離と速度を正しく判断する力。焦点を合わせることや視野の強化、集中力などが磨かれます」と効果を説明する。
野球選手は、体よりも目の衰えが原因で引退するケースも少なくない。それだけ目は重要であり、少年野球の時から大切さを知ったり、トレーニングしたりすることに意義がある。