ドーム沸かせる球界初エンタメ ホークスの男性パフォーマーはなぜ誕生した?
「男性が入ったことでパフォーマンスに幅が広がった」
パフォーマンスの内容については、「チアリーディングの“スタンツ”とよばれる、人を持ち上げたり飛ばしたりする高さが出る技は、経験者でない限りいくらダンススキルがあっても挑戦すること自体難しい。しかし筋力のある男性がパフォーマンスチームに入ったことで、そういったダイナミックな技にも挑戦することができ、組織的なパフォーマンスに幅が広がりました」と稲永さん。数か月で着実に進化を遂げていることがうかがえる。
スタンツは派手で見応えのあるパフォーマンス。常に怪我と隣り合わせの技がほとんどだ。チーム全員の呼吸が合うことが成功の絶対条件のため、活動を続けながら深まっていくチームワークで、シーズン後半のパフォーマンスはどのように進化しているのか楽しみだ。
アクロバットパフォーマーの今後目指していく姿、来季の展望について稲永さんは次のように語る。「今シーズンも折り返し地点を迎え、ここまでの反省点として、お客さまにパフォーマンスを“見てもらう”ことに特化しすぎたところがありました。見て盛り上がるだけではなく、一緒に盛り上がることにも注力すべきだなと感じています。お客さんが『楽しそう!』『一緒に盛り上がりたい!』と思うきっかけ作りとして、まずアクロバットで目をひいて、気持ちをひいて、そこから一緒に盛り上がる雰囲気につなげていければと考えています。魅せるパフォーマンスから、一緒にやるパフォーマンスへ。アクロバットパフォーマーには遠いグラウンドとスタンドをつなぐ大事な役目を担ってほしいと思っています」。
最後に読者にメッセージを送った。「ホークスのエンタメは12球団でナンバー1という気持ちで日々運営をしています。それはホークスが一番であればいいということではなく、パ・リーグ及びプロ野球がさらに盛り上がることを願い、そのために一番を走っていきたいという気持ちです。他の球団のファンの方もホークスのパフォーマンスやエンタメを見ていただいて、自分の応援する球団と比較しながら、今度自分の応援する球団ではこんなことやってほしい! という声をあげたり、より一層応援することで野球界全体が盛り上がっていけば嬉しいです」。これからもどんな施策で試合を盛り上げ、どのように球場内エンタメを進化させていくのか、期待せずにはいられない。
(「パ・リーグ インサイト」池田紗里)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)