全国の舞台で輝いた女子選手　石橋クラブ・工藤颯姫さんが披露した華麗な守備

マクドナルドトーナメント1回戦で多賀少年野球クラブ（滋賀）と対戦

　小学生の日本一を決める「高円宮賜杯第42回全日本学童軟式野球大会　マクドナルド・トーナメント」は9日、東京・町田の小野路球場などで1回戦が行われた。多くのプロ野球選手を輩出した同大会に初出場となった石橋クラブ（栃木）は、日本一3度を誇る多賀少年野球クラブ（滋賀）に4-5と惜敗。最後まで諦めない、締まった守備が印象的なチームだった。特に中堅を守った唯一の女子選手・工藤颯姫（さつき）さん（6年）が難しい後方の打球を処理するなど、好守備が光った。

　2-3と1点差に迫った4回の守備だった。無死一塁から相手打者の打球は中堅右方向へ飛んだ。難しい打球だったが、工藤さんは「風が吹いていたので、そういうことを考えながら守りました」と瞬時に状況判断をして、難なくさばいた。守備は何度も反復練習をしてうまくなった。「打者が打つ瞬間をよく見ることを心がけています」と練習の賜物だった。相手は強打のチームとあり、何度も飛球が中堅を襲ったが、吉田祐師監督は「（工藤さんの）守備には定評がある。心配はしていなかった」と信頼を寄せていた。
　

　打つ方でも5番打者を任された。1-3の3回には1点差に迫る適時打も放った。吉田監督は「昔から野球が上手だったわけではなく、徐々にうまくなりました。女の子ですが男の子と同様に厳しくしてきました。本当によく頑張ってくれたと思います」と称えた。全国の舞台に立てたことに工藤さんは「いい試合ができたと思います」と爽やかな笑顔で球場を後にした。

（Full-Count編集部）