容易ではなかったSNSでのビッグボス指令… 日本ハムの“執念先輩”が乗り越えた葛藤
今川を前に進ませる「野球が好きで、うまくなりたい」という思い
開幕から3カ月弱を1軍で過ごした。これだけ長い間1軍にいたのは初めてだ。経験も、改めて自分の打撃を考える原動力になっている。成功も失敗も積み重ねたからこそ、わかる世界がある。「野球って難しいなと。打撃も守備も、もう1回り、2回り大きくならないと1軍の試合には出続けられない。どれだけ数字を残せるか残せないかで全てが決まる世界ですから」。あくまで前向きでいようと努めていた。
今川は雑草の歩みを続けてきた選手だ。東海大四高(北海道)では夏の甲子園にこそ出場しているものの、定位置はつかめなかった。東海大札幌に進んでも、下級生のころはベンチ入りできずスタンドから応援する側だった。高校の屋内練習場には、伏見寅威(オリックス)ら、OBプロ野球選手のユニホームが飾ってある。出入りするたびに眺めながら「いつかは俺もプロに」と誓う日々だった。どんな苦しい日々も、なぜ野球をあきらめなかったのか。考えてみると、一つの答えに行き着くという。
「野球が好きで、うまくなりたいという気持ちがあるからです。ずっと探究心、向上心を持ってやれている。今も苦しいですけど、嫌いになってはいないので」
(羽鳥慶太 / Keita Hatori)