仙台育英の継投策を支えるブルペン捕手の存在 須江監督が信頼置く“分析力”
全員がエースの自覚、頼りになるブルペンキャッチャーの存在も鍵
激しいチーム内競争の末、エースナンバーを背負えるのはたった1人。しかし、背番号に関係なく「各々がエースだという自覚をもってやってくれている」と、指揮官は成長の要因を口にする。また、トレーナーと相談して各投手にあった練習メニューを充て、3年生を中心に高い意識を維持した状態で練習に取り組めているのが、仙台育英投手陣の強みだ。
投手の立ち上がりが難しいというデメリットも抱える継投策。しかし、心強い影の立役者の存在もあった。須江監督はブルペンキャッチャーの溝上勇人(3年)の名を挙げ、「チームの中に複数の捕手がいるんですけど、一番そういうこと(長所を理解し、調子を見分けること)に長けている選手で、ベンチに入っている。試合には出ていませんけど、素晴らしい活躍をしている」と信頼を置く。継投のタイミングは溝上と都度相談するなど、試合に出ていない選手も含め、全員が戦力になっている。
仙台育英の次戦は、20日の準決勝。聖光学院(福島)と対戦する。東北勢悲願の甲子園初優勝まで、あと2勝だ。
(喜岡桜 / Sakura Kioka)