球速が6週間で1.7%向上した例も 市販ゴムチューブでできる成長期のトレーニング

市販のゴムチューブがあればできる、トレーニングの実際の動きを紹介

 このプログラムはすべて10回2セットとなっており、運動と運動の間で休息をとらないことが求められています。また、動きをしっかりと意識して行うことが重要とされています。

 用意するものは市販されているゴムチューブ。強度は中程度のものとしてください。すべてのエクササイズでゴムチューブはたるみなく少し張っている状態で持つようにしてください。

(1)チュービング
1、立った状態で肘を直角に曲げて、脇にタオルを挟み、ゴムチューブを持ちます
2-1、ゴムチューブを内側に引っ張ります
2-2、ゴムチューブを外側に引っ張ります
3、引っ張ったら元の位置まで戻ります

(2)スプリットスタンスランジ
1、片足を前に出して、ゴムチューブを踏んで固定します
2、ゴムチューブの両端を両手で持ちます
3-1、親指を上にして、前に腕をあげます
3-2、親指を上にして、横に腕をあげます

(3)ローテーション(サイドプランク)
1、横向きに寝て、下側の肘をついて体を斜めにします
2、脇にタオルを挟み、ゴムチューブを左右の手でもって、上側の手で外側に引っ張ります

(4)スクワットスタンス
1、スクワット姿勢をとります
2、その姿勢のまま両手でゴムチューブを持ちます
3-1、両腕を引くようにゴムチューブを引っ張ります
3-2、両腕を肘を曲げたまま胸を張るように引っ張ります
3-3、肩を横に90度上げて、肘を直角にしたまま後ろに引っ張ります

(6)トライセプスエクステンション
1、ゴムチューブの一端を背中で持ち、もう一端をバンザイした位置で持ちます
2、肘を曲げた状態で少し張る程度に調整しましょう
3、肘を伸ばします

(7)リストフレクション/リストエクステンション
1、立ってゴムチューブを足で踏みます。片手でゴムチューブを持ち、テーブルやベッドの上に手を置きます
2-1、手のひらを下に向けて、手首を上に返します
2-2、手のひらを上に向けて、手首を上に返します

(8)フォアアームプロネーション/フォアアームスピネーション
1、手をテーブルやベッドの上に置き、重りを持ちます
2、親指を上に向けて、手首を外側に返します
3、親指を上に向けて、手首を内側に返します

(9)シングルレッグスクワット
1、片足立ちをします
2、バランスを崩さないようにスクワットをします

(10)ラテラルスライド
1、肩幅でスクワット姿勢をとり、太ももにゴムチューブを巻きます
2、右側もしくは左側にスクワット姿勢のまま横歩きをします

▼参考文献
※1 Wilk KE et al. The Youth Throwers Ten Exercise Program: A variation of an exercise series for enhanced dynamic shoulder control in the youth overhead throwing athlete. Int J Sports Phys Ther. 2021, 16(6):1387-1395.
※2 Escamilla RF et al. Comparison of three baseball-specific 6-week training programs on throwing velocity in high school baseball players. J Strength Cond Res. 2012, 26(7):1767-81.

◯古島医師が監修する肩・肘の故障予防アプリ「スポメド」のダウンロードはこちらから
https://info.spomed.net/

(Full-Count編集部)

少年野球指導の「今」を知りたい 指導者や保護者に役立つ情報は「First-Pitch」へ

 球速を上げたい、打球を遠くに飛ばしたい……。「Full-Count」のきょうだいサイト「First-Pitch」では、野球少年・少女や指導者・保護者の皆さんが知りたい指導方法や、育成現場の“今”を伝えています。野球の楽しさを覚える入り口として、疑問解決への糸口として、役立つ情報を日々発信します。

■「First-Pitch」のURLはこちら
https://first-pitch.jp/

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY