原則当番なし、用具無償提供 保護者の負担軽減で“公平性”も担保する少年野球チーム
関町ニューウエスタンの当番は“熱中症対策の見守り”だけ
少年野球のマイナスイメージの1つに、保護者の当番がある。希望してチームのサポートをする人には問題ないが、負担を重く感じる人も少なくない。東京都練馬区で活動する少年野球チーム「関町ニューウエスタン」では、保護者の役割を最小限にしている。また、野球を始める際のハードルになっている初期費用の負担を減らすため、野球用具の無償提供もしている。
子どもが少年野球チームに入れば、少なからず保護者の協力が必要になる。少年野球には、保護者が練習に丸一日同行し、チームをサポートする役割が与えられるイメージがある。実際、お茶出しや送迎、試合のアナウンスやスコア付けなど保護者の当番が多岐に渡るチームもある。
チームに携わることを苦にしない人がいる一方、仕事や育児などで練習に参加できず、当番を負担に感じる人もいる。関町ニューウエスタンを選んだ親子の中には、チームが掲げる理念「ご家庭の負担は最小限」に惹かれた保護者もいるという。
チームで唯一ともいえる保護者の当番は、夏場の救護。ローテーションで毎回1人が練習に参加し、子どもたちが熱中症にならないように見守る。石川誠監督は「練習が日曜の半日だけという点と、保護者の負担が少ないところが、うちを選んだ決め手になった人は多いです。他のチームにはない特徴なので、子どもや保護者の選択肢になると考えています」と語る。