ブルペンは10球、遠投はワンバン、シャドーは“禁止” 少年野球日本一チームの育成法

石川の少年野球チーム「中条ブルーインパルス」【写真:加治屋友輝】
石川の少年野球チーム「中条ブルーインパルス」【写真:加治屋友輝】

投手力武器にマクドナルド・トーナメントを制した石川・中条ブルーインパルス

 石川の少年野球チーム「中条ブルーインパルス」は今夏、高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会「マクドナルド・トーナメント」で初優勝した。全国制覇を成し遂げた原動力となったのは投手力。複数投手の育成を軸にし、ブルペン投球は10球ほど、シャドーピッチングはしないなど、指導方針に特徴がある。怪我を予防しながら、基本や遊び心を重視した練習を心掛けている。

 小学生軟式チームの日本一を決める「マクドナルド・トーナメント」を制した中条ブルーインパルスは、エース服部成投手(6年)を中心に守り勝つスタイルが特徴だった。全国大会では服部投手が全6試合に先発したが、前年度優勝の長曽根ストロングス(大阪)との決勝は48球で完封するなど、1試合平均の球数は規定の70球を大幅に下回る56球。チームを運営する尾崎弘由代表は投手の起用について、こう話す。

「全国大会での勝利を目指す子どもたちの希望に沿うため、勝つためにベストな形で戦いました。エースが連投する戦い方になりましたが、監督は球数を抑えたり、体の状態を考えたりして起用しています。練習試合では複数の投手に経験を積ませますし、マクドナルド・トーナメントの石川県予選も継投で勝ち上がっています」

投球の15%はスローボール、普段の練習から肩や肘の故障防止を徹底

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