虫取りしていたT-岡田を“スカウト” 少子化に負けない82歳「おばちゃん」の勧誘術

山田西リトルウルフの「おばちゃん」こと棚原安子さん【写真提供:山田西リトルウルフ】
山田西リトルウルフの「おばちゃん」こと棚原安子さん【写真提供:山田西リトルウルフ】

51年前に山田西リトルウルフ創設 棚原安子さんは近所の子ども勧誘「野球しようや」

 大阪・吹田市で活動する少年野球チーム「山田西リトルウルフ」はチーム結成から51年目を迎えた。現在は130人以上の小学生が所属し、これまでに巣立った選手は1200人を超える。人気チームであり続ける理由は、チームを立ち上げ、82歳となった今もノックバットを握っている棚原安子さんの存在。選手の“勧誘法”も独特で、OBのT-岡田外野手(オリックス)も驚くべき方法で誘っていた。

 野球の競技人口減少が叫ばれる中、山田西リトルウルフでは今年も小学1年から6年まで、130人以上がプレーしている。現在は「おばちゃん」の愛称で親しまれる棚原さんのチーム方針が口コミで広がり、賛同した子どもたちや保護者がやってきて入団に至るのが大半だ。

 ただ、51年前のチームを創設当初、棚原さんは“大胆な”勧誘方法で選手を集めていた。近所で子どもたちを見つけると、誰に対しても「野球やろうや」と声をかけていたというのだ。棚原さんの三男で、チームの総監督を務める徹さんも「こんな勧誘、おばちゃんしかできへん」と笑う。

 2010年に33本塁打でタイトルを獲得するなど、通算204本塁打しているT-岡田も、その言葉に乗せられたひとり。棚原さんは、当時の勧誘方法を明かす。

T-岡田は「チームで一番手のかからない子だった」

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