甲子園球児を支えたホテルマンが明かす強者の共通点 地元市民から愛された“人間教育”
2013年に春の甲子園で優勝した浦和学院、毎朝の散歩で行っていたゴミ拾いに市民が感動
2年生エースの小島和哉(現ロッテ)を擁したチームは埼玉県勢45年ぶりの優勝を成し遂げた。初戦の土佐戦(高知)を4-0で勝利すると山形中央(山形)、北照(北海道)、敦賀気比(福井)、済美(愛媛)を次々に破っていった。林さんは強豪校らしい洗練されたプレーだけでなく、人間性の部分も感銘を受けた。
「チームは毎朝、散歩をするのですが、その時にゴミ拾いも行っていた。選手だけでなく監督、引率の先生ら学校全体で取り組む姿勢が素晴らしかった。近所の方もその様子を見ていたので、試合を重ねるごとに称賛の声がホテルに届くようになりました」
決勝戦を終えチームが宿舎に帰ってきたときは“浦学ファン”になっていた伊丹市民が多く押し寄せ、ホテル側は交通整備などで大慌て。嬉しい悲鳴となったが、林さんは「それだけ、他府県のチームでも地元の方に認められたということ。こちらとしても本当に嬉しかったですね」と当時を振り返る。