涙の記憶「二度と繰り返したくない」 EXILE黒木が思い出す“原動力”に五十嵐も共感
ターニングポイントで黒木の脳裏に必ず甦る「泣いた記憶」
黒木:J SOUL BROTHERSのオーディションをはじめ、これまで何度かターニングポイントがあったんですが、いつも思い出すのが高校3年の夏に県大会1回戦でコールド負けして泣いた記憶なんです。もうあんな思いはしたくない。あんなこと二度と繰り返したくない。あんな思いをするくらいだったら、このターニングポイントで勝利を掴むんだって思いながら、ずっと生きてきていますね。
五十嵐:悔しさを糧にできているのがいいですね。マイナスなことが起きた時、それをマイナスのまま終わらせるのか、プラスに変えるのかは、その人が持っている力。黒木さんの力ですよね。今でも思い出しますか?
黒木:思い出しますね。超嫌な思い出ですもん(笑)。
五十嵐:高校野球って3年の夏のために野球をやっているようなもの。特待生で入って、新監督と折り合いが悪くて、最後の夏は少し出ただけで負けるって、この世の終わりみたいになりますよ。狭い世界で生きている高校生には衝撃が大きい。
黒木:今振り返ると、本当に狭い世界で生きていたなと思います。
五十嵐:僕は高校時代にそういう苦しみを味わうことはなかったんですけど、嫌な思い出をプラスに変えられれば、最終的には「あの経験があったから今の自分がある」となる。黒木さんもそうなっていて、すごくよかったなと思います。
黒木:高校野球やスポーツって、それがいいところなのかもしれませんね。
五十嵐:ポジションは外野ですか?
黒木:主にライトです。高校1年で肩を壊したりもしました。
五十嵐:肩を治して3年続けたのはすごい。自分にとって逆風が吹く中で引退まで続けた気合と根性は、次のステージにも繋がりますよ。厳しい環境の中でぶれずに、やり続けられるのはすごい。
黒木:辞めなかったことが、ダンスの世界でも生きたと思っています。この夏に引退した高校3年生の球児たちも、レギュラーではなかったとしても、負けて終わったとしても、最後まで続けたことで見えるものがあると思います。
○黒木啓司(くろき・けいじ)
1980年1月21日、宮崎県生まれ。プロ野球選手になることを目標に宮崎・小林西高に進学。卒業後にダンスの道へ進み、2004年にEXILE主演舞台『HEART of GOLD ~STREET FUTURE OPERA BEAT POPS~』にダンサーとして出演。2007年から二代目J SOUL BROTHERSとして活動し、2009年にEXILEに加入。俳優としても活躍の場を広げる。今年10月末日をもって芸能界を引退すると発表した。
公式Twitter:@iam_keiji 公式Instagram:@exile_keiji
(佐藤直子 / Naoko Sato)