オリ杉本やハム清宮も訪れる野球塾 小、中学生に“置きティー”を勧める理由とは
同じコースでも奥行きを変える、ベースの後ろ側で打てるポイントを増やす
まずは、心地良くスイングできる投手寄りの場所にティースタンドを立てて、ライナー性の打球を飛ばす練習をする。そこから、コースは変えずに、少しずつスタンドの位置を捕手側にずらしていく。
例え同じコースでも、予想以上に投手の球速やクイックが速ければ、打者は理想のポイントで捉えられない。差し込まれたり、タイミングを崩されたりしても対応する技術を、置きティーで身に付ける狙いがある。根鈴さんは「3Dでストライクゾーンのイメージをつくります。ベースより前のポイントは気持ち良く打てます。ベースの後ろ側で打てるポイントをいかに増やせるかが重要です」と語る。
打撃練習では斜め45度からトスを上げるティー打撃が一般的だが、根鈴さんは「ある程度、打撃の仕組みを理解してからの方が良いと思います」と小、中学生には勧めていない。練習の意図を理解する必要があると強調する。
「大学、プロなど上のカテゴリーに進めば、外角から入って来る変化球や、外角に逃げていく変化球は増えてきます。色んな角度からストライクゾーンに投球が集まるイメージを持つのは悪くないです。ただ、一定のレベルに達していない打者は斜めからトスされた球を正面のネットに打ち返すために手首をこねて打球方向を操作する打ち方になってしまう恐れがあります」
練習は目的や狙いを理解することで、成果につながりやすくなる。置きティーはバットの芯で捉えるポイントを増やし、試合でもヒットの確率を上げる効果が期待できる。
(間淳 / Jun Aida)
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