大谷翔平の二刀流は「ショーのため」 米記者がジャッジをMVPに推す“勝利の価値”
ヤンキースは地区優勝にひた走っており「ジャッジは価値のあるホームランを打っている」
また、ジャッジの今季のWARが、大谷の8.8(打者3.5、投手5.3)を上回る9.2を記録している点にも言及。「ジャッジのWARはオオタニを上回る。これは彼のおかげで9勝が加算されているということであり、彼がいなければヤンキースは3位になっていたかもしれない」とし、リーグ優勝に突き進むヤンキースの勝利へのジャッジの貢献を評価。「ジャッジは価値のあるホームランを打っている。オオタニよりも意味のあるホームランを打っている」とも記している。
ヘイマン記者は大谷の価値ももちろん認めている。記事では「オオタニは私たちがこれまで見た最もアメージングな選手か? おそらくそうだ。最も多才な選手か? ほぼ確実にそうだ」としている。ただ、その一方で「最も価値がある選手だろうか? 論理、先例、そして常識はノーと言っている、今年は。今年最高の選手か、ということさえ、数字はノーと教えてくれる」と、MVPには相応しくないとする。
ヤンキースが地区首位を走る一方で、エンゼルスは地区3位でプレーオフ進出も絶望的。また、7年連続でプレーオフ進出を逃しており、2014年のア・リーグ地区シリーズでも0勝3敗で敗退した。にもかかわらず、トラウトが3度、大谷が1度のMVPに輝いており、ヘイマン記者は「プレーオフでの勝利数よりも多くのMVPを獲得している。ここ10年でMVPは4回、プレーオフ勝利は0回」とする。
その一方、ヤンキースはここ10年で7度、プレーオフに進出。にも関わらず、MVPは1人も出ておらず、1985年以降でもアレックス・ロドリゲスが選ばれた2005年と2007年の2度だけ。ヘイマン記者は「西海岸がアワードの中心だ。カリフォルニアびいきの論拠がある」とし、大谷の活躍についても「オオタニの素晴らしい二刀流の偉業は、真の価値よりも楽しさとショーのためにあるディズニーの土地にフィットする。少なくとも今年は」と、チームの勝利に結びついていない現状から“ショー”と位置付けていた。
(Full-Count編集部)