ティモンディ高岸は「客寄せパンダでもいい」 29歳の挑戦で若手に与えた“緊張感”
初登板には今季最多5000人の観客…若手選手「全然モチベーションが違います」
お笑い芸人がプロ野球選手に――。お笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行がルートインBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブスに入団し、大きな話題を呼んだ。NPBを目指してプレーする若手選手たちの中に混じり、短い期間ながら“化学反応”が起きたのは確か。栃木の首脳陣は、そろって好影響を口にする。
巨人で活躍した寺内崇幸監督は、取り組む姿勢に驚いた。「だんだん年齢がいくと、ちょっと真面目にやることが恥ずかしいとか、自分を作ってしまうじゃないですか。でも彼は、全力で取り組むんです」。お笑いと野球、どちらにもベストを尽くす29歳の姿に、目を細める。むしろ感謝するように、こうも言う。
「野球から離れていた時期がありましたが、新しい目標に向かって素直にアプローチする姿は、選手たちの見本となっています。(高岸がチームに加わる)そういう機会をいただけたのはありがたいと思っています」
高岸効果は、目に見える形としても如実に現れる。初登板初先発となった試合では、今季最多の5021人が球場に足を運んだ。新型コロナウイルスの感染拡大が、苦しむ観客動員に拍車をかけた独立リーグ。たとえ一過性でも、注目が集まることは何よりありがたい。