プロも「怖いから」バット振る 令和でも不変…元首位打者が中学生に伝える“上達法”

元広島の正田耕三氏【写真:橋本健吾】
元広島の正田耕三氏【写真:橋本健吾】

時代は関係ない「自信というのはアホみたいに練習しないとできない」

 さらにこう続けた。「効率のいい練習を、っていうけど、それはある程度のレベルに達した選手がやればいいこと。そこまでにいくにはしんどい思いもしなければ、そんな簡単に打てるほど甘くはないよ。甲子園を見ててもすごいバッターがいるけど、あの子らすごくバットを振り込んで来ているんだなって思うもん。ヤクルトの村上(宗隆)だってそう。片手でホームランを左中間に放り込む姿を見ればわかる。あんなの振り込まないとできない形よ」。

 レベルの違う話ではない。基本は一緒。だから、そういう話を中学生にもしているという。「打てば打つほど怖さを知る。怖さを知っているからバットを振る。以前(元広島の)前田(智徳)が『正田さん、何でバット振るんですか』って聞いてきたから『そんなの怖いからやないか』って答えたら『そうですよね。バッターっていつ打てなくなるかわからないですもんね。きょう打てたから明日打てる保証はないし、試合では崩されるし、バット、振るしかないですもんね』って。まさしくその通りや」。

 そこには昭和も平成も令和も関係ない。「自信というのはアホみたいに練習しないとできないもの。俺の体験談だけど、例えば100本バッティングしました、200本打ちました、300本打ちました、400本打ちました、あっ、この感覚やな、これやなって思うときがある。それを続けようとするわけ。でも、これが100本だったらわからない。数をこなさないとわからないんだよ」。努力の人、正田氏はそう断言した。

(山口真司 / Shinji Yamaguchi)

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