監督の仕事は“仕上げの3割” 全国3位…少年野球チームの指導法は「分業制」
斉藤監督がコーチに求めるのは「野球の上手さより指導力」
低学年を担当したコーチが子どもと同じように高学年まで上がっていき、次に低学年の指導を任せられそうな父親に声をかける仕組み。斉藤監督は「誰でもコーチになれるわけではなく、コーチ陣が観察して適任だと思った父親にお願いしています。私が全ての学年を見るよりも、分業した方が1人1人の選手に目をかけられると思っています」
現在、チームには9人のコーチがいる。そのうち5人はチームOBの子どもを持つ父親だ。選手を指導しながら、後輩コーチを育てる役割も担っている。選手の調子が落ちている時は、まずコーチがアドバイスを送る。斉藤監督は言う。
「コーチが選手に指導している時、私は何も言いません。責任を持って指導にあたっているのを知っていますから。コーチは野球がうまいかどうかよりも、指導力が求められていると思います。チーム力が上がっているのは、コーチをはじめとする保護者の力が大きいです」
チームによってはパパコーチがトラブルの原因になったり、それを防ぐためにパパコーチを禁止したりするところもある。しかし、指揮官は「野球の指導は正解が1つではありません。うちは分業制で上手くいっています。打撃や投球のフォームが様々あるように、選手やチームに合ったやり方があります」と話す。熊谷グリーンタウンは、監督が1から10まで管理しない分業制で好成績につなげている。
(間淳 / Jun Aida)
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