燕・内山壮の起死回生弾はなぜ生まれた? 専門家驚愕、失投生んだ「思い切りの良さ」
3点を追う9回無死一、二塁から代打・内山壮が左翼席へ同点3ラン
■ヤクルト 3ー3 オリックス(日本シリーズ・23日・神宮)
「SMBC日本シリーズ2022」は23日、神宮球場で第2戦が行われ、ヤクルトとオリックスは延長12回の死闘を戦い抜き3-3の引き分け。5時間を超える熱戦を生んだのは9回に内山壮が放った起死回生の同点3ランだった。オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏は「彼の思い切りのよさが、相手の失投を生んだ」と分析した。
敗戦ムードから一転、神宮は大歓声に包まれた。3点を追う土壇場の9回。先頭の宮本が右中間二塁打、続く塩見が四球を選び一、二塁の好機。ここで代打・内山壮が左翼席へ起死回生の同点3ランを放ち、試合を振り出しに戻した。
オリックスの先発・山崎福の緩急を使った投球、5回からは150キロ超の強力リリーフ陣の前に0行進だったヤクルト。最後の最後でワンチャンスをものにした伏兵の一発に新井氏は「シーズン中も代打でいい仕事をしていた打者。ですが、この大舞台で大胆かつ冷静な、勇気ある打撃を見せた。素晴らしいという表現しかありません」と、驚きの声を上げた。
高卒2年目の若武者はなぜ、劇的な一発を放つことができたのか。新井氏は「あの打席には空振り、見逃し、勝負を決めるスイングと、全てにおいて思い切りの良さがあった」と指摘する。