オリックス、初勝利を生んだ「5回の継投策」　専門家も絶賛した執念の“中嶋采配”

3回2死二塁から杉本が左翼へ先制タイムリー、チームはシリーズ待望の白星

■オリックス 1ー0 ヤクルト（日本シリーズ・26日・京セラドーム）

「SMBC日本シリーズ2022」は26日、京セラドームで第4戦が行われ、オリックスが1-0でヤクルトに勝利し、シリーズ初白星を手にした。虎の子の1点を守っての完封。ヤクルト、日本ハム、阪神、DeNAでプレーした野球解説者の野口寿浩氏は「5回の継投策が全てだった」と振り返った。

　待望の先制打はラオウ・杉本の一振りだった。両チーム無得点で迎えた3回。2死二塁の場面でヤクルト・石川が投じた低めのチェンジアップを拾い上げると、打球は左翼へ弾む先制タイムリーとなった。

　守っては強力投手陣が好調のヤクルト打線を沈黙させた。先発の山岡が4回1/3、5安打無失点の粘投を見せると、5回1死三塁の場面で登板した2番手・宇田川が1回2/3を無失点、3番手の山崎颯も7、8回の2イニングを無失点と魂の投球。最後はワゲスパックが締めた。

　負ければ王手をかけられる一戦で意地を見せたオリックスに、野口氏は「今の打線では大量得点は望めない中で、投手陣がよく踏ん張った。1点もやりたくなかった、中嶋監督がみせた5回の継投策が全てだったと思います」と、勝負のポイントに挙げた。