オリックス、初勝利を生んだ「5回の継投策」 専門家も絶賛した執念の“中嶋采配”
5回途中から登板した宇田川「三振が取れる可能性が一番高い投手を選択」
執念の采配だった。5回1死から山岡が塩見に三塁打を浴びると、中嶋監督はスパっと諦め、宇田川を投入。最速159キロの直球を武器に山崎、山田を連続三振に仕留めピンチを脱出した。
「あそこは内野は前進で、外野フライも打たれたくない場面。1点もやりたくない。どういう打ち取り方が一番いいか。三振を取れる可能性が一番高い投手を選択した。短期決戦ならではの采配ですが、負けられないオリックスとしては継投は必然だったと思います。それに宇田川が、見事に応えたといっていい」
宇田川は6回もマウンドに上がり、1死一、三塁のピンチも背負ったがサンタナ、中村を連続三振の快投を披露。7、8回は山崎颯が無安打無失点に封じ、イニング跨ぎとなった“剛腕コンビ”がヤクルト打線を封じた。
中嶋監督の継投策がピタリとハマり「最終回はワゲスパックで決まっていたと思います。もう負けられない試合で残りのイニングをどうやって凌ぐか。同点に追いつかれるとヤクルトに勢いがつく。力のある直球とフォークを操る宇田川、山崎颯は当然の選択だったと思います」