「動いた中嶋監督」と「動けなかった高津監督」 日本Sで勝敗を分けた両指揮官の采配
ヤクルトは「実績、実力のある選手が多く、高津監督も動かせない状況」
一方で、ヤクルトは第1戦で投手4冠の最強エース・山本から勝利を手にし、第2戦は9回に代打・内山壮が同点3ラン。第3戦も7-1で勝利するなど圧倒的有利な状況だったが、まさかの4連敗を喫した。
3冠王の村上、オスナ、塩見ら「打はヤクルト」との戦前の予想通りの展開になっていたが、徐々に状態は下がり、全7試合中、6試合で3番を務めた山田は打率.083と極度の打撃不振に陥った。守護神のマクガフも第5戦でサヨナラ2ランを浴びると、第6戦も自らの悪送球が絡み失点を重ねた。
最高のスタートを切ったが、ジワジワと重圧をかけられたヤクルト。野口氏は「オリックスに比べるとヤクルトの戦い方はレギュラーシーズンとほぼ変わらない。村上、山田ら実績と実力のある選手が多く、高津監督も動かせない状況。打順もそうですし、守護神のマクガフについても。いきなり戦い方の“形”を変えるのは厳しかったと思います」と、勝敗を分けたポイントを口にする。
ヤクルトは全7試合で3番に入った打者(山田・6試合)、(塩見・1試合)は23打数無安打。シリーズ前から4番・村上の前後が重要視されており、5番のオスナは好調だったが、3番の不振は大きく響いた形となった。