“危険球”が分岐点となったドラ1…開幕7戦連続無失点から一転 広島の新人に明暗

1位の黒原は、5月4日の巨人戦で吉川尚輝の左肩付近に死球を当てた

 開幕1軍を掴んだ4人の中で、最も奮闘したのはチーム2位の50試合に登板した5位の松本だ。長いペナントレースを初めて戦う新人選手は、シーズン終盤に調子を落とすケースもあるが、松本の場合は9月以降の11試合で1失点と無尽蔵のスタミナを披露した。6位の末包は、代打での出場が多かったものの、31試合に出場して、打率.299、2本塁打とレギュラー定着へ猛アピールした。

 一方で、1位の黒原は、開幕から7試合連続無失点と最高の船出となったが、思わぬアクシデントをきっかけに暗転した。5月4日の巨人戦(マツダ)で、好調だった吉川尚輝内野手の左肩付近に死球を当て、倒れ込んだ吉川は担架で運ばれた。その後は登録抹消となり、新型コロナウイルス感染などもあり2軍戦での登板もなかった。

 3位の中村健は、同期入団野手ではチーム最多の63試合に出場したが、OPS.623。アピールしたい打撃で課題を残した。2位の森は開幕1軍を逃したが、リリーフとして昇格すると、終盤戦では先発の機会も回ってきた。9月7日の中日戦(バンテリンドーム)では5回1失点に抑え、嬉しいプロ初先発初勝利を飾った。

 4位・田村と7位・高木の高卒コンビはファームで経験を積む1年となった。今年のドラフト会議では社会人から4人、大学から1人、高校から3人の計7人を指名。上位で高校生を、中位から下位で即戦力という前年とは違う傾向の指名となった。1年目から大きなインパクトを残す選手は現れるのか注目だ。

(Full-Count編集部)

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