雨天中止に涙も、大学準硬式の歴史を変えた1日 諦めなかった甲子園への思い
甲子園で初開催となった大学準硬式野球の「日本一決定戦」は雨天中止
全日本大学準硬式野球連盟が初めて甲子園で開催する予定だった「東西対抗日本一決定戦」は13日、雨天のため中止となった。高校時代に果たせなかった甲子園出場のセカンドチャンスは次の機会に持ち越しとなったが、学生たちは万感の思いを胸に「準硬」への感謝を口にした。
グラウンドでプレーすることはできなかったが、選手たちは“夢の聖地”を存分に楽しんだ。この日、正午に始まる予定だった試合は、無念の中止に。大雨のなかでも両チームはベンチ前に整列し、始球式やブラスバンドの演奏を目に焼き付けた。
東日本選抜チームの主将を務めた日大・中島健輔内野手(3年)は「率直に残念な気持ちだが、東と西の代表で交流できた。いい出会い。感謝しかありません。普段テレビでみている甲子園はパワー感じた」と目を輝かせた。
高校時代は日大鶴ケ丘(東京)でプレーしたが、甲子園には出場できなかった。それでも、大好きな野球を辞める気はなく、準硬式の世界に足を踏み入れた。これまで準硬式は甲子園と無縁。「大学に入って甲子園でやることはないと思っていた。野球を辞めずに準硬式の道を選んで、諦めずにずっと夢を追いかけて良かった。高校生にも野球を辞めるんじゃなくて、準硬式でもこういう舞台があるんだと伝えたい」と、新たな選択肢になってくれることを願った。