監督も言葉失った…甲子園での“寝そべり” 最後の近鉄戦士が真の球児になった瞬間
野間口、高井の投げ合いを目の当たりにし実力の違いを痛感
聖地で最速142キロを計測し、第1打席でセーフティバントを決めるなど投打で主戦級の活躍を見せたが、自身は物足りなさを感じていた。同日の試合前には野間口貴彦(元巨人)を擁する関西創価(大阪)と、後にチームメートになる2年生左腕・高井雄平(元ヤクルト)を擁する東北(宮城)が対戦。大会屈指の好カードを目の当たりにし実力の違いを痛感していた。
「野間口さんと雄平(高井)の直球、変化球を見て衝撃を受けた。凄い選手はいっぱいいる。甲子園で負けたことは悔しかったし責任も感じたけど、一番に思ったのは全国で結果を残さないと意味がない。どの大会で打てばプロに行けるのか? やっぱ。ここで打たなアカン。甲子園を目指す思いは徐々に強くなっていきました」
チームの大黒柱となった坂口氏。ここから快進撃を見せるかと思えたが、伝統校が数多くひしめき合う兵庫はそう甘くはなかった。(続く)
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)