オリが“常勝軍団”になったと確信した瞬間 低迷期知るベテランも嫉妬した才能たち
平野佳は契約更改で年俸2億2000万円の2年契約でサイン
オリックスの平野佳寿投手が7日、大阪・舞洲の球団施設で契約交渉に臨み、2000万円増となる年俸2億2000万円の2年契約でサイン。後半戦は新型コロナウイルスの影響で調子を落とす場面もあったが「僕が崩れたことによって若い子が出てきて。結果、チームの底上げになったと思う」と語った。(金額は全て推定)
低迷期を知るベテランは若手の成長スピードに驚き、そして、喜んだ。今季はチーム最多の48試合に登板して3勝2敗、8ホールド28セーブ、防御率1.57の好成績をマークした。チームはリーグ連覇、日本一を達成。「前半は自分の中でもかなり良かった。後半、コロナからちょっとコンディショニング不良が出て、日本一になれましたがすごく悔しい。自分のパフォーマンス出せなかったのは悔しい」と、振り返った。
前半戦は守護神として君臨したが、後半戦は宇田川、山崎颯ら剛速球を武器にする若手が1軍の舞台を多く経験。勢いそのままにポストシーズンでも結果を残し、日本シリーズでは昨季のリベンジに成功した。
1年を通して万全の状態で挑めなかったことを悔やみながらも、ベテラン右腕はどこか満足そうだった。
「僕がなにもコロナにかからず、最後まで投げてたら正直、優勝できたか分からない。僕が崩れたことによって、若い子が出てきて結果チームの底上げになったと思う。悔しい半面、チーム全体が強くなったので僕は嬉しかった。逆にまだまだ負けないで、若い子たちと一緒に頑張っていければ。僕自身も成長できた1年だった」
2005年のドラフトで希望枠としてオリックスに入団。先発、中継ぎ、抑えと全てのポジションを経験したが、メジャー移籍する2017年まで、チームがAクラスに入ったのは2回(2008年、2014年)のみ。苦しい時期を知るだけに、今回のリーグ連覇は「ビギナーズラックじゃないと証明できた」と胸を張る。