少年野球の“土日連投”に潜むリスク 怪我を予防する1週間の適正な投球数
全国硬式日本一の取手リトルシニア監督と小学生指導者らと“勉強会”が実現
今夏の中学硬式日本一を決める「ジャイアンツカップ」で優勝した茨城・取手リトルシニアの石崎学監督が5日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」の有料会員向けオンラインイベントで講師を務めた。フィジカルトレーナーが本職の石崎監督は、小、中学生が怪我のリスクを抑える練習方法を伝えた。強さの秘訣は普段の練習からの“管理”があった。
少年野球の指導者やその保護者、選手に対して各分野の専門家が野球技術向上につながるヒントを動画で伝える「TURNING POINT」に出演している取手リトルシニアの石崎監督。その特別版として、なかなか話すことができない全国を制した指導者と、野球を始めたばかりの小学生を持つ父親やチームの指導者たちら4人が直接、質問ができる貴重な“勉強会”がオンライン上で実現した。
話の内容は主に投球のリスクについて。石崎監督はフィジカルトレーナーの顔を持つ。自身で学んだ知識に加えて、スポーツ医学の専門家との交流やトレーナーとしての高校での経験をもとに、石崎監督は投手の球数に気を付けている。投げ過ぎはもちろん、球数が少なすぎるのも怪我につながる恐れがあるという。
「科学的に色々と証明されてきて、投げなさ過ぎて肩や肘を壊すケースもあります。平日は投げずに、土日の試合で力いっぱい投げるのは肘の靱帯にストレスがかかります」
スポーツ医学の見解から、故障のリスクを抑える1週間の球数は高校生が500球、中学生は350球とされている。取手リトルシニアは土日に試合を組んでおり、投手は水曜と木曜にブルペンに入る。