縄跳びや水泳が少年野球の上達に直結 中学日本一の監督が勧める“野球以外の運動”

ゴムボールで変化球のコツ習得、筋トレは「正しいフォーム」で中学から

 野球以外のボールで遊ぶのも将来に生きる。重さや大きさが違うボールを投げると、リリースする時の感覚が磨かれるという。空気抵抗が大きいゴムボールを曲げたり、落としたりする遊びから、変化球のコツが掴めてくる。石崎監督は「ボールの握り方や離すタイミングは、ゴムボールも硬式球も共通しています。いきなり硬球で変化球を覚えるよりも、小さいうちにゴムボールで感覚を養うと先々生きてきます」と語った。

 来年から硬式野球を始める中学1年生の息子を育てる父親からは、平日の過ごし方や筋力トレーニングの必要性について相談された。石崎監督は、自宅の庭や公園など練習場所が整っているのであれば、チーム練習がない日にも打ち込みやゴロ捕球など、バットやボールを使った技術的な練習を勧めた。

「体力をつけるために長距離走に時間を使う選手もいますが、体力には5つの要素があります。筋力、スピード、柔軟性、バランス、持久力の5つで、競技によって重要な要素は違います。野球は持久力がそれほど重要視されないので、黙々と長距離を走るよりも技術の向上に時間を割いた方がいいと思います」

 筋力トレーニングについては、「スクワットでも何でもフォームを間違わなければ、中学3年間定期的にやった方がいいです」とアドバイス。ただし、高校生や大学生が負荷をかけて3回、5回と少ない回数で鍛えるメニューとは違って、10回、12回と続けられる重さでのトレーニングを勧めている。

 最近はインターネットで手軽に野球の技術論や練習法を取り入れられる一方、あふれる情報に戸惑う保護者は少なくない。全国大会常連で日本一も果たした石崎監督の具体的なアドバイスに、イベント参加者は「参考になりました」「勉強になります」と繰り返していた。
 

(First-Pitch編集部)

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