おにぎり“4個増”→楽天ドラ1に急成長 横浜高の元寮母が重視した食への意識

楽天・渡邊佳明(左)と横浜高野球部の元寮母・渡邊元美さん【写真:荒川祐史、伊藤賢汰】
楽天・渡邊佳明(左)と横浜高野球部の元寮母・渡邊元美さん【写真:荒川祐史、伊藤賢汰】

楽天・藤平は補食3倍で8キロ増量 飲み物やおやつも変化

 渡邊さんが食への意識の高さを感じた選手として挙げるのが、楽天の藤平だ。横浜高に入学した当初から藤平はプロ野球選手を明確な目標に掲げていた。しかし、1年生の時は成長痛の影響もあって思うように練習ができず、エースとしてマウンドに立った2年夏は神奈川大会決勝で敗れて甲子園に届かなかった。渡邊さんは、当時を振り返る。

「入学当初は他の選手より特別に食事に対する意識が高いとは言えませんでしたが、2年生の夏に負けてからスイッチが入りました」

 藤平は体を大きくするために、補食のおにぎりを2つから6つに増やした。これだけで、米2合分にあたる量だ。その結果、3年春までの半年間で8キロの増量に成功。最後の夏は甲子園に出場し、18歳以下日本代表にも選ばれた。渡邊さんは「食事の質にもこだわっていました」と話す。

「飲み物は豆乳、おやつはサラダチキンやチーズに変わっていきました。元々たくさん食べる方ではありませんでしたが、食に対する考え方が一番変わった選手です」

 練習の質の向上にも体重の増加にも食事量が大切で、補食はその役割を担う。横浜高時代に食事への考え方を変えなければ、藤平はドラフト1位で指名されるまでの選手になっていなかったかもしれない。パフォーマンスアップに食事は切り離せない。

(間淳 / Jun Aida)

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