小6で最速130キロ、身長179センチ…日本ハムJr.の左腕に眠る“大谷翔平級”の可能性
小学生離れした投球術「フォームにも緩急をつけている」
ひょっとすると、大谷翔平級の選手に育つのではないか。「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP 2022」は27日、各チームが初戦を行い、神宮球場での第1戦は日本ハムジュニアが3-0でヤクルトジュニアに競り勝った。先発左腕の竹内樹生くんが大会史上初のノーヒットノーラン(無四球、許した走者は味方の失策による1人のみ)を達成。第18回を迎えた大会史上、無安打無失点で投げ切った投手は過去2人いたが、いずれも5回コールド勝ちで、正規の6回を完投しての達成は初めて。打っても、3回に貴重な2点二塁打を放った。
この日、自己最速の130キロをマークした速球だけではない。自身も日本ハム、巨人で投げた左腕だった須永英輝監督は竹内くんを「ムダな力みがないので、小学生ではなかなか見られない球の伸び、キレがある」と評する。さらに「相手打者を見ながら、走者がいない時でもクイックで投げたり、逆にゆっくり足を上げたりして、フォームにも緩急をつけ、タイミングを外している」と小学生離れした投球術にも舌を巻く。
変化球禁止のルールでも、相手に的を絞らせないのだ。須永監督は「表情を変えずに淡々と投げるところもすごい」とも続け、もはや非の打ち所がない。「小学生では一流の中の一流」と驚嘆するのも大げさではないだろう。
唯一走者を許したのは3回。1死から8番打者を平凡な捕飛に仕留めるも、キャッチャーの酒井颯太くんが落球。打者走者は一気に三塁を陥れ、1死三塁のピンチを背負った。それでも「自分が抑えれば0で終われる。あまり気にせず、気持ちを切り替えました」と動揺することも、仲間を責めることもない。酒井くんに「大丈夫だよ」と声をかけると、9番打者を空振り三振、1番打者を一ゴロに打ち取り、結局相手に得点を許さなかった。