広がる不安…“ポスト森”に固定できぬ「1番」と外野手 課題山積の西武野手陣
昨季開幕1番の鈴木は58試合出場、定位置奪取が期待される愛斗
主力の離脱はなんとかしのいだが、「1番打者」は固定できなかった。序盤は、オープン戦から好調だった鈴木将平外野手が1番に座った。「1番・中堅」で初の開幕スタメンをつかみ、開幕2戦目でマルチ安打。4試合連続安打を放つなど存在感をみせたが、5月2日に登録抹消された。7月半ばに1軍復帰するとコンスタントに安打を放ち、7月29日のソフトバンク戦では3安打の活躍。新型コロナ陽性判定により再びファームでの調整を余儀なくされるも、8月下旬に再復帰。最終的にはいずれもキャリアハイの58試合出場で53安打、打率.250の成績を残した。
シーズン中盤以降は外崎修汰内野手が「1番」に定着しかけたものの、固定には至らず。リードオフマンの不在は、得点力不足の原因にもなった。
外野も定まらなかった。序盤は鈴木、愛斗外野手がスタメンを勝ち取るも、打撃不振や怪我などで定位置獲得まではいかず。自己最多の121試合に出場した愛斗には定位置奪取へ期待がかかる。一方、鉄壁の二遊間は昨季も健在だった。源田と外崎の同級生コンビ「とのげん」はゴールデン・グラブ賞を受賞(源田は5年連続5度目、外崎は2年ぶり2度目)。2人そろっての受賞は2020年以来2度目だった。
山川の好不調の波がチームの成績に直結していた昨季。今季は森が抜ける。山川の前後を誰に任せるか、捕手のポジションを誰が奪うのか。若手の台頭に期待したい。
(「パ・リーグ インサイト」谷島弘紀)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)