高校野球部でスタートダッシュを切るには 専門家が推奨…中3が今やるべきメニュー

高校入学を控えた中3が取り組むべきトレーニングとは?
高校入学を控えた中3が取り組むべきトレーニングとは?

トレーニングコーチの塩多雅矢氏は全国制覇した上一色中など20校以上で指導

 新しい環境でのスタートでつまずかないためには、この数か月間の過ごし方が大切になる。トレーニングコーチの塩多雅矢さんは、20校以上の中学や高校の野球部で指導している。この時期、高校で野球を続ける中学3年生の選手にアドバイスするのは、持久力の強化と睡眠時間の確保だという。

 塩多さんは昨夏の全国大会で優勝した東京・上一色中など中学や高校の野球部でトレーニングを担当している。効果的に力を発揮する体の使い方やトレーニング方法を主に指導しているが、今の時期の中学3年生には体力や持久力を意識したメニューを組んでいる。

「運動量が不足している状態で高校の部活に入ると、怪我をするリスクが高くなってしまいます。野球にはそれほど持久力が必要ないとも言われますが、体力や持久力不足による怪我は少なくありません」

 中学での公式戦を終えて引退した3年生が高校でも野球を続ける場合、継続的に体を動かしても、それまでより運動量が大幅に落ちる傾向がある。そのまま高校の野球部に入ると、意気込みとは対照的に体がついていかない。無理をして怪我をする恐れがあり、特にシンスプリントと呼ばれるすねの内側にある骨に痛みが出る選手が多い。持久力が低下すると腰痛の発症率が高くなるデータもあるという。

 塩多さんが高校への準備として勧めるのが走るメニュー。地味ではあるが、ランニングやダッシュといった基本的な練習に効果があると強調する。

「ランニングは選手1人でもできます。チームの活動がなくて走ることしかできないから何もやらなくて良いと考えるのではなく、走ることで持久力を強化してほしいと思います」

スタートダッシュにつながる正しいフォーム習得と十分な睡眠

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