伝統の守りに強打も…打倒・大阪桐蔭に名乗り 選抜V候補変えた元虎戦士の“金言”

報徳学園でコーチを務める葛城育郎氏(左)と大角健二監督【写真:橋本健吾】
報徳学園でコーチを務める葛城育郎氏(左)と大角健二監督【写真:橋本健吾】

2021年に報徳学園のコーチに就任した元阪神、オリックスの葛城育郎氏

 6年ぶり22度目の選抜大会出場を決めた報徳学園(兵庫)は、昨秋の公式戦でチーム打率.339、7本塁打、95得点、34盗塁と攻撃陣の活躍が光った。選抜も優勝候補の一角にあがる。オリックス、阪神で活躍し、2021年春から同校のコーチを務める葛城育郎氏は「マイナスが減ったことで上積みしたと思う」と、成長の要因が“意識改革”だったこと明かす。

 報徳学園の伝統は“守り勝つ野球”。少ないチャンスをものにし、バッテリーを含めた固い守備で勝利を掴むのが特徴だったが、今年のチームは一味違う。強肩強打の主将・堀柊那捕手(2年)、高校通算26本塁打の4番・石野蓮授外野手(2年)らを中心に、長打力と機動力を使った強力打線が売りとなっている。

 大角健二監督は「試合を重ねるごとに成長していった。この結果はできすぎ」と謙遜するが、昨秋の近畿大会で履正社、智弁和歌山ら強豪に打ち勝った打撃は本物だ。

 今年でコーチ3年目となる葛城氏は指導者として「余分なことを省くことをやってきた」と語る。これまで携わってきた選手たちは、自らの能力に対しマイナスイメージを持つことが多かったという。長所ではなく短所の部分を考えることで打撃に迷いが生まれていたと分析する。

大阪桐蔭のエース左腕・前田に3安打完封負けも「良い反省として考えればいい」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY