変化球を打つコツは「崩されることを覚える」 タイミングを養う効果的なティー打撃
プロ20年、坂口智隆氏が“伝授”「難しく考えると両方打てなくなる」
小学から中学野球にカテゴリーが上がると、直球だけでなく変化球にも対応しなければならない。近鉄、オリックス、ヤクルトでプレーし、通算1526安打を放った坂口智隆氏が小中学生の疑問に答える「教えて坂口先生」。今回は変化球への対応法で、緩急をつけたティー打撃を勧めている。
中学野球で初めて経験する変化球への対応。最初は戸惑う選手も多いだろう。厳しいプロの世界で20年間プレーした坂口氏は「真っすぐを打てるようになれば、変化球も打てるようになる」と解説。ただ「変化球、変化球と思うと真っすぐも打てなくなる」と、打席に立った際の心構えを伝えた。
そして、ボールのスピードに緩急をつけたティー打撃を行った。まずは通常のタイミングで打ち、そのうちの何球かは打者に知らせず遅いボールをトス。打者はタイミングがズレてしまうが、踏ん張って同じスイングスピードで弾き返すことを意識することが重要だ。
ポイントは「遅いボールが来るかもしれないと考えないこと」。頭の中で遅いボールを意識すると、速球に差し込まれるリスクが高い。まずは直球をとらえることをイメージし、遅い球にタイミングを崩されてもしっかりバットを振り、強い打球を飛ばすことを意識する。この練習で変化球に対応できるようになっていくという。
高いレベルになると、イニング、点差、カウントなど状況によって球種を絞ることもある。しかし坂口氏はまず「変化球に崩されることを体で覚えるのが大事。その中で強くスイングできるようになっていけばいい。難しく考えると両方(直球と変化球)打てなくなる」と説明した。