気分転換は「挫折を受け止めてから」 少年野球の子どもに必要な“失敗と向き合う時間”

選手の挫折を“邪魔”しない…指導者と保護者に助言

 年中夢球さんは感情が思考を生み、思考が行動へ移っていくと考えている。サヨナラ安打を放ったり、敗戦に直結する失策をしたり、強い感情が芽生えた時に目標を設定すると、努力の継続につながる。そこで、指導者や保護者に必要なのは、選手が挫折をした時に“邪魔”しないことと訴えた。

「今の指導者や保護者は優しい人が多いので、選手が挫折するのを避ける傾向にあります。試合が終わって、いつでも頑張った、次は頑張ろうと声をかけると、選手が挫折を経験できません。選手が挫折と向き合い、何をするか考えて目標設定する方が良いと思います」

 自分の子どもがミスをして落ち込んでいる時に、気持ちを切り替えるために外食に連れて行く行動自体は悪くない。ただ、子どもが挫折と向き合う時間を保護者が妨げると、成長する機会を奪ってしまうという。年中夢球さんは「悔しさやつらさはプラスの感情です。その思いを大人がうやむやにしてしまうのは、もったいないと思います。子どもが挫折を受け止めてから外食をしてください」と話した。

 選手のやる気や練習の継続性に差があるのは、選手個人の性格ではなく目標設定の仕方に改善の余地があるかもしれない。そのためには、指導者や保護者といった大人の役割も大切になる。

(First-Pitch編集部)

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