新設中学軟式チームが取り組む“小中一貫指導” 怒声罵声なし…掲げる6つの理念

小学チームと提携…9年間の“一貫教育”が可能に

 石沢さんがコーチを務める練馬アークスとは“提携”という形をとる。小学校から中学校まで9年間の“一貫教育”ができる環境を作っていく予定だ。「小学校ではキャッチボールがしっかりできるように。中学では次のステップである高校野球に進むための準備期間と位置づけ、長期的な目線で育成していきたい」。小中学校のチームが提携することで、子どもたちの成長に沿った段階を踏んだ指導をすることが可能になる。

 東京城北ノイヤーウインズには明確なビジョンもある。「進学校の硬式野球部で勉強と野球を両立してほしいと考えています」。もちろん、野球強豪校への進学を否定はしないが、勉強もおろそかにしてほしくないというのが、チームとしての願いだ。イメージするのは文武両道を掲げる都立新宿高。昨年11月にイチロー氏(マリナーズ特別会長付インストラクター)が指導したことでも知られる進学校だ。

 地域の小学生らを対象に野球教室を開くなど、普及活動に力を注いでいることも、イチロー氏が同校を訪れた理由だった。「ああいった高校へ進学してもらい、野球だけでなく、勉強も頑張って社会で活躍できる人材を育成していきたい。ゆくゆくは多角的な視点を持った指導者として、野球を持続可能なスポーツにしてもらいたい」と願う。そのために、勉強面のサポートについても考えているという。

 当面は連盟に加入せず、活動予定。新たな形で、未来の野球人を育成していく。

東京城北ノイヤーウインズのHPはこちら
https://neuer-winds.tokyo/

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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