目標のないチームは「群れ」 野球指導の専門家が伝授…団結する集団のつくり方

少年野球の指導者を約20年務める年中夢球さん【写真:伊藤賢汰】
少年野球の指導者を約20年務める年中夢球さん【写真:伊藤賢汰】

ベースボールメンタルコーチの年中夢球氏「チーム目標は選手で決める」

 選手で目標を共有して初めてチームになる。約20年の野球指導歴があり、ベースボールメンタルコーチとして活動する年中夢球さんは、目標のない集団は「チームではなく群れ」と表現する。選手たちだけでチーム目標をつくる重要性を強調。団結する集団となれば、ピンチでもポジティブ思考に導く声が自然に生まれる。

 学童野球や硬式クラブチームを約20年指導してきた年中夢球さんは、豊富な経験を講演やオンラインイベントなどで伝えている。2月下旬には野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のオンラインイベントに登場。チーム作りについて、全選手で共有する目標がなければチームとは言えないといい、目標の大切さを強調した。

「同じ目標がなければ、犬やオオカミのような群れになってしまいます。チーム目標を決めなければ、何のための練習か分かりません」

 チーム目標を決定する時、年中夢球さんは2つのポイントを挙げる。1つ目は「選手だけで決めること」。もう1つは、「具体的な内容にすること」。その理由を説明する。

「チームは指導者や保護者ではなく、選手のためにあります。選手たちだけで決めることでノルマや強制にはならず、目標になるわけです。それから、目標は『県大会で優勝』など具体的にすると、練習の意識が変わります」

「神奈川イチ」を実現…目標への強い意識は言語化と文字化

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY