日本の“宿敵”韓国はなぜ弱くなった? 予想できた投壊…国内リーグで陥る“悪循環”
北京五輪の“日本キラー”は34歳に…2回まで侍打線を圧倒
「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 1次ラウンド 東京プール」では10日、このプール最大の山場の日韓戦が行われ、日本が13-4で大勝。韓国は9日の豪州戦に続く連敗となり、3大会連続の1次ラウンド敗退という危機を目の前にしている。両国の間には、なぜこれほど大きな差がついたのだろうか。
プロ選手が国際大会に参加するようになってからの日韓戦といえば、2009年のWBC決勝や、韓国が金メダルを獲得し、日本が4位に終わった2008年北京五輪と常に激闘が展開されてきた。ただ韓国は2013年、2017年のWBCは1次ラウンドで敗退し、日韓戦が行われることもなかった。そして今回の試合も大差と、今や強国というイメージが崩れ去ろうとしている。
今回の日韓戦の、投手起用がその理由を物語る。韓国は9日の豪州戦に敗れたことで、本来この大会ではリリーフ起用を予定していた左腕のキム・グァンヒョン投手(SSG)を先発に立てた。2008年の北京五輪で金メダルの立役者となり“日本キラー”と呼ばれた過去もある。イ・ガンチョル監督は「日本にはよく知られている選手かもしれないが、ベテランに序盤をリードしてほしい」と起用の狙いを話した。いわば、他に頼る選手がいなくなったための起用だった。
北京五輪時の20歳から、今や34歳になったキム・グァンヒョンはその期待に応えた。初回、ヌートバーを中飛、近藤と大谷からは連続三振を奪い、派手なガッツポーズを見せた。2回にも3つのアウトをすべて三振で奪い、マウンドで飛び跳ねた。韓国ベンチ上の応援団からは熱狂的な声援を受けた。