元燕戦士が女子ソフトで“ガチ対決” 「野球とは違う迫力」競技普及を願うワケ

野球にあってソフトボールにない“聖地”の存在

 五輪だけで盛り上がるイメージを払拭したい。シオノギで主将を務める横野聖奈内野手も思いは同じだ。「プレーで見せること以外に、まずはソフトを知ってもらうことが大事。SNSなどを通じて認知してもらえるように時間を費やしています。ソフトボール、シオノギファンを一人でも多く増やしていけば、少しずつメジャーなスポーツになっていくのかなと思います」と、すでに将来を見据えた活動を行っていることを明かす。

 ソフトボールは高校でインターハイ、大学ではインカレを目指していくが、甲子園で開催される高校野球のように地上波でのテレビ中継はない。女子高校野球は甲子園、東京ドームで決勝戦を行うなど、日の目を浴びつつある。ソフト界の現状を横野主将は「野球だったら甲子園、神宮球場のような目指すべき“聖地”がある。ソフトは毎回、会場が変わる。ここに行きたい“目標”があれば、もっと変わってくるのかなと感じています」と訴える。

 神戸国際大付時代に甲子園に出場した経験を持つ坂口氏は「目指す場所があるから、頑張れる部分もある。ましてや、野球にはプロがあるので目標は立てやすい。簡単には言えないが、ソフトの“聖地”ができれば盛り上がり方も変わってくるかもしれないですね」と、横野主将の言葉に何度も頷いた。

 昨年発足した「JDリーグ」で、シオノギは8チームが所属する西地区で4位(14勝15敗)と、あと一歩のところでプレーオフ進出を逃した。今季は男子ソフトボール界で活躍した松田光さんが監督に就任。新指揮官は昨年まで平林金属でプレーし、投打の二刀流として日本リーグMVPを6度受賞。投手では最優秀防御率、最多勝、打者で本塁打王、首位打者、打点王など計29の個人タイトルを手にしたレジェンドだ。

 2年目を迎えたJDリーグは4月15日に開幕する。“新生シオノギ”を含めた全てのチームを「応援していきたいです」と坂口氏。5年後の五輪競技復活を目指し、選手たちは懸命にプレーしていく。

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