小学校低学年の練習に必要な遊びの要素 褒めて育成…工夫凝らしたメニュー

東京・足立区の少年野球チーム「西伊興若潮ジュニア」の選手たち【写真:間淳】
東京・足立区の少年野球チーム「西伊興若潮ジュニア」の選手たち【写真:間淳】

指先の感覚磨くカゴを使ったメニューは同時にカバーリングも練習

 テーマは褒める育成と遊び。東京・足立区で活動する少年野球チーム「西伊興若潮ジュニア」は怒鳴る指導をやめてからメンバーが大幅に増え、チーム力も上がっている。低学年の指導では、ゲーム性を取り入れながら野球に大切な動きを選手に伝えている。

 ここ数年、西伊興若潮ジュニアには小学1年生から6年生まで60人ほどが所属している。ただ、怒る指導から褒めて伸ばす指導に変える4年ほど前までは、30人にも満たなかったという。

 褒める指導への方針転換はメンバー増加とともに、チーム力アップにもつながっている。学年別の大会では足立区代表で都大会に出場するまでになった。選手に野球の楽しさを伝え、さらに必要な動きを身に付けてもらうために重要になるのが低学年の指導。チームでは練習に工夫を凝らしている。

 球を投げてカゴに入れる練習も、その1つ。選手2人で向かい合い、1人が球を持って2人の間に置いたカゴを狙う。もう1人はカゴに球が入らなかった時、後ろに逸らさないようにカバーする。低学年の指導を担当する若菜善弘監督が練習の意図を説明する。

「球を縦回転で投げる指先の感覚を遊びの中で養えたらと考えています。もう1人の選手には、カバーリングの距離感をつかんでもらう目的があります。小学生はカバーリングが近すぎて球を逸らしてしまうケースが多いためです。低学年は遊びの要素を入れないと飽きてしまうので、練習内容は試行錯誤しています」

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