意外と知らない股関節の正しい位置 球速アップにも繋がる“ストッパー”の役割
腰骨の辺りか下腹部付近か…意外に知られていない股関節の正しい位置
投球において重要な股関節だが、塩多さんは「正しい場所が意外と知られていません」と話す。股関節がどこか指さすように問うと、腰骨の辺りを指したり、下腹部付近の広い範囲を示したりする選手がいるという。正確には、ビキニラインの中心の位置が股関節にあたる。塩多さんは、こう話す。
「意外と股関節の幅は狭いです。正しい位置を把握していないと意識して動かせません。立っている時に足の外側に体重をかける選手は股関節に体重を乗せにくいので、股関節を動かす練習が難しくなると伝えています」
位置を知るために勧めているのは、膝の裏で球を挟んで股関節を動かすストレッチ。片足立ちになって、地面から浮かせた方の足の膝裏に球を挟む。そして、腰骨に両手を当てて腰の位置を固定し、球を落とさないように膝を色々な向きに動かす。
塩多さんは「股関節を動かす目的があるストレッチの時、球を挟むことで膝を曲げ伸ばしする動きが入るのを防ぎます。股関節だけを動かせていると、膝を色々な向きに動かした時に股関節に効いているのが分かります」と説明する。中学軟式野球で日本一を成し遂げた上一色中の投手陣も重視した股関節の動き。球威アップのヒントがある。
(間淳 / Jun Aida)
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