なぜ、松井新監督はルーキー守護神を投入? 専門家が「間違いじゃない」と断言する訳

ルーキー青山は「1球の怖さを知ったと思います」

 最速151キロの直球と鋭く落ちるスプリットが武器の右腕は、オープン戦で5試合に登板し5回無失点と結果を残し、開幕1軍の座を勝ち取った。この日も9回の先頭・西野を134キロのスプリットで二ゴロ、続く杉本を148キロの直球で遊ゴロに抑えていた。

 だが、森に対しては初球のスプリットが甘く入り痛恨の同点ソロ。強打者相手への失投は命取りだった。「アマチュア時代には初球のスプリットを簡単に打たれたことはないと思います。ただ、プロの世界ではストライクのフォークは一歩間違えば危険を伴う球。制球に苦しむことはなかったが、1球の怖さを知ったのではないでしょうか」と新井氏は指摘した。

「ベンチが任せたのは制球力じゃないかと感じる。自信があるからこそ、大胆な気持ちを忘れてはダメだが、状況によって慎重さも必要になる。青山自身はこれを教訓に今後に生かすことができれば、成長に繋がっていくのではないでしょうか」

 この試合はオリックスの中嶋監督が開幕投手にプロ初登板で高卒3年目の山下を指名、西武の松井新監督は守護神にルーキー・青山を抜擢した。新井氏は「独特な緊張感がある開幕戦でもお互いの監督が、今後を見据えた選手起用をしたように感じます。シーズンが終わった時に上手く育ってくれれば、いうことはない。まだ、1試合。これからの姿を見届けたい」と、今後の成長に期待していた。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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