良い指導者は“家族を幸せにできる人” 強豪学童チーム監督が指摘…野球より大事なこと

多賀少年野球クラブ・辻正人監督【写真:橋本健吾】
多賀少年野球クラブ・辻正人監督【写真:橋本健吾】

「家族を幸せにできない指導者はチームを幸せにできない」

 家族を幸せにできない指導者に幸せなチームはつくれない。日本一を3度成し遂げている滋賀の少年野球チーム「多賀少年野球クラブ」の辻正人監督は、チームの指導者に優先順位をつけている。最優先は家族、次に仕事、3番目が野球。家族や仕事をおろそかにする人は良い指導者にはなれないと考えている。

 20歳の時に多賀少年野球クラブを立ち上げた辻監督。チームの指導を始めてから35年が経った。全国大会で3度優勝し、「世界一楽しく! 世界一強く!」をモットーにしたチームの部員は100人を超えている。3日に講師を務めた野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」の会員向けオンラインイベントでは「コーチ陣の力なくして今のチームはない」と強調し、良い指導者の条件を語った。

「指導者が幸せじゃないと、幸せなチームはつくれません。一番小さな組織となる家族を幸せにできない指導者は、チームを幸せにできないと周りから見られます。家族を顧みないで指導しても周りからの信頼は得られません」

 多賀少年野球クラブのコーチ陣は、家族の予定や仕事を理由に練習を途中で抜けたり、休んだりする時がある。野球以上に優先すべきことがあるからだ。辻監督は「うちのチームでは1番は家族、2番は仕事、3番が野球と優先順位をつけています。家族や仕事のことをできている指導者が良い指導者だと思っています」と説明する。

求められる野球プラスアルファの付加価値

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