良い指導者は“家族を幸せにできる人” 強豪学童チーム監督が指摘…野球より大事なこと

求められる野球プラスアルファの付加価値

 こうしたチーム方針の根底にあるのは、少年野球チームが野球の技術を磨くだけの場所ではないと辻監督が考えているからだ。野球に付加価値がなければ、競技人口の減少は加速すると指摘する。

「楽しむことはベースで、これからは育成が大事です。野球を始めたことで判断力が磨かれた、コミュニケーション能力が上がったなど、チームごとに得意分野を打ち出していく必要があると思っています。子どもをスポーツ少年団に入れるカギになるのは母親。母親は教育の1つとして見ています」

 多賀少年野球クラブの特徴は監督やコーチがサインを出さず、選手たち自らが考えて動く「ノー(脳)サイン野球」。先を読む思考やチームメートと考え方を共有するコミュニケーション能力は、野球以外にも生きてくる。

 さらに、選手や保護者に「野球=かっこいい」というイメージを持ってもらうためにホームページの選手紹介を工夫。地元の美容院とコラボして、芸能人の宣材写真のように仕上げている。野球プラスαの方針が保護者に支持され、部員100人を超えるチームになっている。

(First-Pitch編集部)

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