内野の要を捕手に大胆コンバート 「夏の神奈川」を勝ち抜くため…桐光学園のチャレンジ

キャッチャーにコンバートされた桐光学園・中村優太【写真:大利実】
キャッチャーにコンバートされた桐光学園・中村優太【写真:大利実】

1年春から遊撃のレギュラー、2年の中村優太が今年から捕手に

 4月8日に開幕した高校野球春季神奈川大会。昨秋4回戦で東海大相模に0-6で敗れた桐光学園は、茅ヶ崎西浜に8-0の7回コールドで快勝した。試合前のスタメン発表時に驚いたことがあった。1年春からショートのレギュラーを獲得していた中村優太(2年)が、キャッチャーにコンバートされていたのだ。

 ショートからキャッチャーへ。コンバートの意図はどこにあるのか――。松井裕樹(楽天)を擁した2012年以来の夏の甲子園を狙う桐光学園は、新たなチャレンジに取り組んでいる。

 試合後の取材。中村に、「キャッチャー!?」と声をかけると、フッと笑みがこぼれた。

「1月4日の初練習で、部長の天野(喜英)先生から、『キャッチャーやってみないか?』と言われました。正直、びっくりしました。でも、『やるならやってやろう!』って感じです。そこから、毎日キャッチャーの練習をやって、この春に間に合うように調整してきました」

 初体験かと思ったが、少年野球の時にキャッチャーをやっていたという。中学時代は、湘南ボーイズでショートとして活躍した。「天野先生から、キャッチャーの基本的な動きをイチから教わっています。あとは、先輩のキャッチャーである田崎(良旺)さんにも、付きっ切りで教えてもらっています」。

 179センチ、82キロの立派な体格もあり、防具姿が映える。イニング間の二塁送球では、1.9秒台の後半をコンスタントに叩き出していた。経験値を考えると、伸び代しかない。

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