多忙な日々も「球界に恩返し」 元阪神・今成氏が“子ども向け運動教室”を開校したワケ

「子どもの時から問題解決能力を持ってほしい」

 今年4月には映像、音響、照明を使った没入型教育プログラムを日本で初めて導入した運動教室「Kids Growth Theater」を開校した。今成さんは運動神経、能力が飛躍的に伸びる9歳から12歳頃までを指す“ゴールデンエイジ”の期間を重要視しており、技術ではなく身体能力を上げるために様々なアプローチを試みている。

「今は機械化が進み、今後は人が不要になってくる。そこで必要なのが“人間力”だと考えています。ただ、教えるだけではなく映像などを見ながら、できる、できないを一緒になって考える。子どもの時から問題解決能力を持ってほしい」

 成功体験を得るためには何が必要になってくるのか。自身の現役時代、金本知憲氏や鳥谷敬氏ら一流と呼ばれる同僚たちの姿を振り返り「選手たちは課題を克服するために必死。オフ期間もどうやって1軍に上がれるか、活躍できるかを毎年のように追い求めている。子どもの時から、それができれば将来的にとんでもない選手、人間が生まれる可能性があると思うんですよね」と、目を輝かせる。

 解説者として北海道に向かうこともあれば、関西では朝の情報番組にレギュラー出演。その他にもイベントのMC、ラジオ出演など多忙な日々を過ごしている。将来的なビジョンを問われると「壮大な夢になるのですが、将来は球場を作りたい。子どもたちが何も気にすることなく思いっきり野球ができる場所を提供できれば。そのためにもっと働かないといけないですね」と、満面の笑みを浮かべた。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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