豪雪地帯でも「ハンデとは感じず」 高校で活躍選手が多数…“名将”が明かす育成論

北信越中学校軟式野球大会2022で優勝した氷見北部中野球部【写真:野球部提供】
北信越中学校軟式野球大会2022で優勝した氷見北部中野球部【写真:野球部提供】

田村剛監督は昨年まで氷見北部中で指揮…県5連覇を達成

 昨年まで富山・氷見北部中で指揮を執った田村剛監督(現・氷見西條中)は、夏の県大会5連覇を果たすなど全国大会の常連チームを築き上げた。教え子の数は3000人超。高校進学後も活躍する選手が多いという。今回は北信越で辣腕を振るう“名将”の育成論に迫った。

 田村監督は氷見高、日体大を経て1995年に氷見北部中の監督に就任。その後は市内での異動はあったものの、途切れることなく軟式野球の指導に携わっている。「特別誇れるものはありませんが、子どもが大好き。選手が好き。その思いが一番」と語り、「子どもたちが何を考えているか、変化に気付いてあげることについては長けているかもしれません」と自己分析する。

 過去に特別支援学校に務めていた経験がある。自分の言葉で思いを伝えられない生徒も多くいた。「何を求めているのかを感じ取ってあげたかった。ちょっとした表情の変化ですが、何かを訴えている。そこを理解できると、コミュニケーションは増えていきました」。子どもたちと真摯に向き合い、考える力を養っていった。

 毎年のように全国大会に出場するチーム作りについてはどうか。育成で大切にしているのは技術的な部分よりも「高校に入って怪我をしない体作り」と口にする。氷見市は豪雪地帯に指定されており、冬から春にかけて実戦練習はほとんどできない。そんな環境下でも身体能力を向上させることは十分に可能だという。

「冬はトレーニング期間。ハンデとは感じていません」

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