明大のプロ注目右腕はなぜ負けない？　ブルペンで守る“鉄則”「逃げ道を作っておく」

広島のスカウト統括部長も高評価「使いやすい投手」

　なぜ負けないのだろうか？　8つに上る豊富な球種と制球力が持ち味で、村田自身は「試合ごとに調子のいい球種と悪い球種が変わりますが、逃げ道を作っておくと言うか、ブルペンの段階でストライクを取れる球種を毎日2つずつ作っておくことが秘訣かなと思います」と分析する。

　例えば、この日は「真っ直ぐとスライダーの精度がイマイチ」だったものの、シンカーとツーシームに手応えがあった。同じ方向（シュート気味）に曲がる球種で、球速も近かったが、曲がり幅に違いがあり「お陰でゴロを量産することができました」とうなずいた。

　ストレートは140キロ台でも、打たせて取る“大人の投球”。ネット裏で視察した広島の苑田聡彦球団本部スカウト統括部長は「球種が多く、コントロールがいい。（プロでは）先発完投型が最適かどうかはともかく、いろいろな役割をこなせる、使いやすい投手だと思う」と評した。大学球界で無敵のまま、上のカテゴリーへ進むことになるのだろうか。

（宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki）