世界で無敵の侍J女子代表に潜む課題とは? 元阪神の木戸ヘッドが望む中高生の台頭

第3回BFA女子野球アジアカップで3連覇を果たした「侍ジャパン」女子代表【写真:荒川祐史】
第3回BFA女子野球アジアカップで3連覇を果たした「侍ジャパン」女子代表【写真:荒川祐史】

元阪神の木戸克彦ヘッドが語る女子野球の更なるレベルアップの“鍵”

 野球日本代表「侍ジャパン」女子代表が、香港で行われていた第3回BFA女子野球アジアカップで大会3連覇を達成し、2日に凱旋帰国した。次なる目標は7連覇がかかる第9回女子野球ワールドカップ(W杯)で、今年9月に広島県三次市でグループラウンド、来年にカナダで決勝ラウンドが行われる。日本は現在世界野球ソフトボール連盟(WBSC)女子野球ランキング1位を誇り、世界で頭一つ抜けた存在だが、その中でさらにレベルアップを図り、W杯7連覇を確実にするための鍵は、どこにあるのだろうか。

 侍ジャパン女子代表の木戸克彦ヘッドコーチは現役時代に阪神の正捕手として活躍し、現在も阪神の球団本部プロスカウト部長を務めている。「日本は“勝って当たり前”という重圧を跳ねのけて戦っていかなければならない。一方で、女子野球全体を盛り上げるためには、他の国にも強くなってもらいたい」と複雑な胸の内を明かす。

 チームについては「里(綾実投手)、川端(友紀内野手)、三浦(伊織外野手)の3人が長年ずっと引っ張ってきたから、その後釜になれる選手に伸びてきてほしい。中学生や高校生にもどんどん挑戦してもらいたい」と、30代のレジェンドを脅かす新世代の台頭を熱望する。「とはいえ、実力のあるベテランはここからが粘り強い。いい競争をしてくれれば」と口元を綻ばせた。

 新世代台頭のテコになりそうなのが、NPB球団の女子野球進出だろう。2020年に西武が埼玉西武ライオンズ・レディースを創設したのを皮切りに、2021年4月に阪神タイガースWomen、同12月に読売ジャイアンツ女子チームが誕生。クラブチームや企業チーム、高校、大学の女子野球部とともに“野球女子”の受け皿となっている。

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