「逆立ち」や「ペットボトル」で怪我予防 小学生からできる“お手軽”トレーニング
壁倒立や水を入れたペットボトルで怪我予防…自宅でできるトレーニング
肩や肘の怪我は小学生でも重篤なケースがある。故障を予防する方法の1つがトレーニング。早実、早大を経てJX-ENEOSや米独立リーグでプレーした内田聖人さんが都内で運営する野球アカデミー「NEOLAB」では、小学生にも肩まわりを強化するトレーニングを勧めている。
プロ野球選手も通う「NEOLAB」では、小学生や中学生も指導を受けている。内田さんは怪我の予防に肩まわりを強化するトレーニングを取り入れている。小学生でも故障のリスクがあると指摘し「野球の動作は日常生活にない動きが多いです。腕を上げる動きもその1つで、できるだけ骨や関節に負荷がかからない肩のポジションや筋力を獲得する必要があります」と話す。
ジュニア世代の指導は主に、河内山拓樹さんが担当している。河内山さんは投手として社会人のJR盛岡や独立リーグの堺シュライクスでプレーした経験がある。河内山さんが小学校高学年に勧めているトレーニングの1つが壁倒立。怪我の予防につながるという。
倒立はできるだけ壁に近づいて、腰を反らないようにする。あごが上がると腰が反りやすくなるので注意が必要。両腕で地面を強く押して、壁の方を見て真っすぐ15~20秒、姿勢をキープする。体重が増えると肩にかかる負荷が大きくなるので、シンプルだが、どの世代にもお勧めのトレーニング。中学生には壁倒立で左右に動くメニューも推奨している。
もう1つは、水を入れたペットボトルを使ったトレーニング。うつ伏せになって、ペットボトルを持った方の手を持ち上げる。この時、肘を90度曲げて、肘を固定したままにする。肩の後ろに刺激が入り、肩まわりの筋力強化につながるという。
肩や肘の怪我を防ぐには、負担のかからない投げ方や球数制限に加えてトレーニングも大切になる。内田さんは「小学校高学年になると出力が上がってきます。故障しないために肩まわりの安定と強化が大事になってきます」と力を込める。