どうしたら足が速くなる? 盗塁王指導のプロトレーナーが子どもに伝えた「本当の方法」
安福一貴氏が宮崎県内で藤光謙司氏らと「かけっこ教室 in MIYAZAKI」を開催
西武で盗塁王に4度輝いた片岡易之(当時、現・保幸)氏ら多数のプロ野球選手をサポートしてきたプロトレーナーの安福一貴氏、世界選手権に4度出場した藤光謙司氏らがこのほど、宮崎・ひなた宮崎県総合運動公園で小学生を対象にした「かけっこ教室 in MIYAZAKI」を開催した。トレーニングや走りのプロが、参加した子どもたちとその保護者が持つ“永遠のテーマ”についてヒントを与えた。
イベントのサブタイトルは『足を速くする「本当の方法」ここにあります』。主催した安福氏は「幼少期は、一つ一つの動きの基礎を作る大事なタイミング。子どもの頃に身に付けるべきものは、しっかり身に付ける事が大切」と野球選手らを指導してきたキャリアを通じて感じており、この思いを子どもたちと保護者に伝えたいと開催した。
今回は野球など特定の競技に特化するのではなく、走り方を学びたい子どもたちを募集した。宮崎県内のテレビ局も賛同し、スポーツメーカーや飲食店などたくさんの地元企業のサポートもあり、約100人の子どもたちが参加。大盛況で幕を閉じた。宮崎といえば野球も盛ん。安福氏は「次は野球イベントを実施して、子どもたちの成長に繋げる働きかけをしていきたいです」と未来の“盗塁王”育成に一肌脱ぐことを約束した。
参加者には宮崎県内で走りの分野でトップクラスの小学生もいた。安福氏は「大きな伸び代しかないような動きをしていました」と驚いた一方で「改善点や修正点が多くあった」と印象を受けた。「単純に手足を速く動かすだけに終始している子どもたちが大半でした。運動神経だけで走っているような印象も受けたので、指導者側に『走り』という動作に対する、根本の理解が足りない可能性があるのではないか」と疑問を持ったという。
安福氏はこれまで多くのプロ野球選手の指導もしてきたが、速く走るには「技術が必要」と説き、足首や股関節など体の部位を効果的に動かすドリルを考案してきた。プロ1年目は81試合で6盗塁だった片岡氏が、3年目から4年連続で最多盗塁のタイトルを手にできたのは、安福氏の指導とアドバイスがあったからだった。