投球練習で青ざめた同僚…崩壊した自信 V候補が直面した初の感覚「松坂にのみ込まれた」
インタビューに応じるPL学園OBの上重聡さん【写真:小林靖】上重聡さんはPL学園のエースとして3年春の選抜で横浜高と初対峙した
3月いっぱいで日本テレビを退社し、フリーアナウンサーとなった上重聡氏はPL学園のエースとして甲子園で活躍した。優勝候補として出場した1998年の選抜高校野球、準決勝で横浜高(神奈川)と激突。スコアこそ2-3の惜敗だが、初対戦となった相手エースの松坂大輔から受けた衝撃を「のみ込まれていった。初めての感覚だった」と振り返り、PL学園に「打倒・松坂大輔、打倒・横浜」の目標が確固たるものになったと明かした。
「我々はそれまでは相手を見下ろしていたというか、対等か下だろうなという感覚で野球をやっていたのですが、初めて目線が上がった。しかも同い年の投手。そこに衝撃を受けました。上がいた、と」
優勝候補のPL学園は1回戦から樟南高(鹿児島)、創価高(東京)、敦賀気比高(福井)、明徳義塾高(高知)と強豪校を立て続けに破って駒を進めていた。いよいよ迎えた横浜高との準決勝。エース松坂大輔の噂は当然ながら耳に入っていた。「“150キロの怪物”みたいな報道は知っていたけど『そんなわけないやろ』みたいな」。だが、余裕は一瞬で消えた。
「試合前のブルペンでの投球練習で今まで見たこともないようなボールを投げていました。チームメートの顔が青ざめていくのが分かりました。相手のブルペンはベンチから対角線上にあったのですが、遠目に見ても凄さが伝わりました」
プレーボールがかかるとチームメートはさらに青ざめていった。「空振りしたスライダーが体に当たる。高めのボール球を簡単に空振りする。仲間が戸惑っているのが伝わってきました。本当に怪物がいたんだなと」。
2-0のリードも「気づいたら負けて終わっていた」
(湯浅大 / Dai Yuasa)
Restart_上重聡編
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